近年、健康志向の高まりやエコ意識の向上により、クロスバイクを通勤・通学に自転車を利用する人が増えています。
その中でも、軽量で速く走れるロードバイクに憧れを抱く方も少なくありません。
ロードバイクは、その優れた走行性能からスポーツサイクルとしての魅力は抜群です。
しかし、日常の足として使用する場合、そのハイスペックが逆に足かせになることがあります。

実は、ロードバイクという名称は比較的新しく、もともとは「ロードレーサー」と呼ばれていました。
ロードレーサーという名前は競技用自転車としてのイメージが強く、一般向けには敷居が高いものでした。
より親しみやすく、購入しやすい印象を与えるために「ロードバイク」という名前に変わったと言われています。
この名称変更は、ロードバイクを日常にも取り入れやすいものとする狙いがあったようです。
とはいえ、ロードバイクは競技やロングライド向けに開発された専用機材であり、日常使いを想定した設計ではありません。
本記事では、ロードバイクが通勤・通学に不向きとされる具体的な理由を、専門家の見解を交えながら詳しく解説します。
ロードバイクは通勤・通学に不向き?専門家が語るスペックオーバーの3つの理由

ロードバイクはその美しいデザインと効率的な走行性能で、多くの人々を魅了しています。特にスポーツやレース向けに設計されたこれらの自転車は、軽量で高速な移動を可能にする一方で、通勤や通学のような日常的な用途には適していないと言われることがあります。以下では、その理由を3つの観点から詳しく見ていきます。
理由その1|細いタイヤで路面の凹凸や段差への対応

ロードバイクのタイヤは非常に細く、一般的には23mmから28mm程度の幅が主流です。(世界的には30mm以上のタイヤが主流となりつつあるものの)
この細さが舗装された道路での高速走行を可能にする一方で、段差や未舗装の路面に対する耐性を低下させます。
細いタイヤはクッション性が少なく、路面からの衝撃を直接フレームやホイールに伝えるため、乗り手にとっては不快感が増し、また機材に対するダメージも蓄積されやすくなります。
さらに、路面の不整合や段差での走行時に、バランスを崩しやすくなるため、慣れていないライダーは落車や転倒のリスクが高まります。
特に、雨天時や濡れた路面では、グリップ力が低下するため、細いタイヤは滑りやすく、注意が必要です。
補足:落車・転倒のリスク

ロードバイクに乗り慣れていない場合、細いタイヤの扱いに不慣れなため、落車や転倒のリスクが高まります。
特に、通勤・通学路には、予期せぬ障害物や危険が潜んでいることが多く、注意が必要です。
- 細いタイヤによる主なリスク
- 路面の継ぎ目や小さな段差でのバランス喪失
- グレーチングやマンホールの蓋へのタイヤのはまり込み
- 濡れた路面や落ち葉でのスリップ
- 砂利や小石の多い路面での安定性低下
理由その2| 荷物運搬に対する設計の非対応

ロードバイクは競技者用に設計されているため、荷物を運ぶためのカゴやラックの取り付けが想定されていません。
多くのモデルでは、フレームにキャリアを取り付けるためのダボ穴がないため、追加の荷物運搬装備を取り付けることが難しくなっています。
その結果、ライダーはバックパックを背負う形で荷物を運ぶことになりますが、これが安定性に悪影響を及ぼします。
特に、バックパックを背負う形での積載は、ライダーの重心を高くし、安定性を損なう可能性があります。
このため、特に停車や発進時にバランスを崩しやすく、慣れていない場合には転倒のリスクが増します。
また、バッグの重さが腰や肩に負担をかけ、長時間のライディングで体に痛みを生じさせることもあります。
理由その3|メンテナンス頻度と専門性の高さ

ロードバイクは300〜500km走行ごとに専門的な点検が推奨され、特にチェーン、ブレーキパッド、タイヤなどの消耗品は定期的な交換が必要です。通勤・通学で毎日使用すると、これらのメンテナンス頻度は想像以上に高くなります。
補足:消耗品交換の目安と費用

具体的な例として、ロードバイクのメンテナンス頻度についてご説明します。
- チェーン: 通常、2,000〜3,000kmごとに交換が必要です。例えば、毎日の通勤で10kmを往復している場合、約3〜4ヶ月で交換が必要になります。高級モデルのチェーン、例えばシマノの「デュラエース」やSRAMの「RED」は1本あたり8,000〜12,000円と高価です。
- タイヤ: 高性能で軽量なタイヤは、耐久性が低いため約3,000〜5,000kmで交換時期を迎えます。例えば、コンチネンタルのGP5000などのタイヤは、1本あたり7,000〜10,000円の価格帯です。
- ブレーキ調整: リムブレーキの場合、2週間に1度の調整が推奨されています。2023年以降ではディスクブレーキモデルが主流となっており、こちらでもパッドの交換は5,000kmごとが目安で、1セットあたり3,000〜8,000円がかかります。
ロードバイク通勤者の年間メンテナンス費用は平均で45,000円に達します。この金額は、クロスバイク(平均22,000円)やシティサイクル(平均12,000円)と比較すると、かなり高額です。もちろん、パーツのグレードを下げたり、自分でメンテナンスを行うことで工賃を抑えることも可能です。
しかし、ロードバイクは専門性の高い乗り物であるため、初心者には自己メンテナンスはあまりおすすめできません。
ロードバイクは高額!盗難リスクも視野に入れよう

ロードバイクの平均価格は15万円以上、高級モデルになると数十万円から100万円を超えるものまであります。この高価格帯が、通勤・通学での使用における大きな問題点となります。
通勤・通学に適した自転車の選び方
ロードバイクが必ずしも最適ではない通勤・通学用途において、より適した自転車を紹介します。
高性能シティサイクル|利便性も高く頑丈な作り
高性能シティサイクルも充実しています。
カゴ、泥除け、チェーンケース、ライト、キャリアなどの実用装備が標準で、メンテナンス頻度も低く抑えられています。
おすすめ高性能シティサイクル
1.Mixte City|おしゃれなミキストフレームを採用!パーツもこだわった上質な自転車
商品説明
おしゃれなミキストフレームを採用し、各パーツもこだわった上質なシティサイクルです。実用性も兼ね備えた大き目の籐風バスケットや、細身でスタイリッシュなサドル、アルミ製のベルとペダルなど、普通のママチャリとは一味違うこだわりパーツを、ミキストフレームに合わせました。安心のシマノ製6段変速を装備しているので、坂道などのアップダウンに応じてスムーズに走ることができます。その他にも、LEDオートライト、音鳴りがしにくいローラーブレーキなど、毎日の利用に欲しい機能は一通り装備しています。カゴ、ハンドル、泥除けにはサビに強いステンレスを採用しているので、お買い物はもちろん、毎日の通勤通学にぜひ使ってほしい一台です。
1.DIA RESTO(ディアレスト) [外装6段変速][26インチ][クラス27キャリア]
商品説明
高級感のあるブラックを基調としたシックな色合いと上品なシルエットが特徴のシティサイクルです。落ち着きのある2本の流線型のフレームに合わせて、各パーツもブラック&ブラウンで統一することで洗練された印象に。デザイン性の高さに加えて日常使いに便利な機能を詰め込みました。平坦な道はもちろん坂道もらくらく進む6段変速、自動点灯で夜間走行の安全性も高いライトや長期間使用しても音鳴りがしにくいローラーブレーキを採用しています。ルックスと性能を兼ね揃えた、こだわりの一台です。
クロスバイク|バランスの取れたオールラウンダー
ロードバイクの軽快な走行性能と、シティサイクルの実用性を融合させたクロスバイクは、多様な通勤・通学環境に対応できる万能性が魅力です。太めのタイヤ(一般的に28〜35mm幅)がもたらす安定性と快適性、直立に近い乗車姿勢による視界の広さは、都市部での安全な走行に貢献します。また、多くのモデルで泥除けやキャリアの取り付けが可能であり、実用性も高くなっています。
おすすめクロスバイク
1.DIA RESTO(ディアレスト) [外装6段変速][26インチ][クラス27キャリア]
商品説明
クロスバイクの入門としてはもちろん、普段乗り慣れた方にも満足頂けるcymaオリジナルスポーツ自転車がパワーアップして生まれ変わりました!初心者の方でも安心して走ることができるように素材から細かいディテールまで製造段階からこだわりました。上り坂も楽に漕げる軽いギアから、スピードにのりやすい最大の7段ギアまであるのでシチュエーションを選ばずどんな場所でも安心して走行できます。女性でも扱いやすいアルミフレームをセレクトしていることで車体も軽く、男女問わず初心者の方でも楽しく快適に走ることができます。
2.クロスバイク入門ワイドセット/RIGHTPATH(ライトパース)
商品説明
人気のクロスバイクにパーツがついて、お得なセットになりました!自転車に乗る際に必須となるパーツに加え、簡単に水分補給できるボトルケージと、走行距離や走行スピードの可視化によりゲーム感覚で走行が楽しめるサイクルコンピュータなど、サイクルライフを楽しむためのアイテムを集めました。さらに、現在販売中の新モデルはサドルやクランクデザインをマイナーチェンジ。クロスバイクをより楽しみたい方のためのセットです!
3.cavite(キャビテ)[外装7段変速][クロモリフレーム]
商品説明
センスのいいクロスバイクに乗りたい。そんな初心者の方へ向けて、caviteは作られました。細身のフレーム、落ち着いたクラシカルなカラー。見た目はこだわりながらも乗りやすい機能を充実させました。走行場所にあわせて変えられる7段変速。中央があいたサドルはオシリにやさしい。制動性の高いVブレーキに、夜間走行を助ける反射板を標準装備。通勤もカフェへの移動も。caviteならあなたの生活を、きっとオシャレに彩ります。
グラベルバイク|多様な路面に対応するアドベンチャーバイク
2020年以降、急速に人気を集めているグラベルバイクは、ロードバイクの高速走行性能とマウンテンバイクの悪路走破性を兼ね備えた新ジャンルです。太めのタイヤ(32〜45mm幅)と安定した乗車姿勢は、舗装路だけでなく、砂利道や未舗装路でも快適な走行を可能にします。通勤路に段差や未舗装路が含まれる場合や、週末のサイクリングも楽しみたい場合に最適な選択肢です。
おすすめグラベルバイク
1.FUJI ( フジ )FEATHER ( フェザー ) CX+ カッパー
商品説明
マルチパーパスグラベルロード。 シャープなクロモリバテッド管が美しい名機フェザーフレームをベースに、シマノCLARIS、ディスクブレーキ、ブロックタイヤを標準装備したマルチパーパスグラベルロード。 ロングツーリングからタウンユースまで幅広く対応し、剛性が高く前後キャリア搭載可能なのでバイクパッキングにもおすすめ。
2.ARAYA ( アラヤ ) MUDDY FOX SEEKS COMMAND ( マディ フォックス シークスコマンド ) マットオリーブ
商品説明
人気車種Muddy Fox CXGの後継モデル。CXGよりダボ穴の数を増やし、よりグラベル感が強く、荷物の積載もしやすくなりました。またGRXを搭載し、より変速が快適に。※最大タイヤ幅はフェンダー装着状態で45C、フェンダーを外した場合50Cまでですが、タイヤメーカーやタイヤの種類によっても異なりますのでご相談ください。
3.KONA ( コナ ) ROVE ST DL ( ローブ ST DL ) グロスキウイ
商品説明
舗装路やグラベル、あるいはトレイルでのスチールバイクの走りは、その素材ならではのマイルドでスムーズなもの。 Rove ST DLはクラシックな外観と乗り味を備えた、シンプルにタフなバイクです。快適で軽快な650bのWTB ST i23 TCS チューブレスレディリムを搭載。SRAM Rival 1ドライブトレインと、TRPディスクブレーキを装備し、どんなチャレンジングなシーンでも安心してライドできます。
Eバイク(電動アシスト自転車)|長距離通勤や坂道に強い味方
5km以上の通勤距離や坂道が多いエリアでは、最新の電動アシスト自転車が理想的です。電動アシスト機能により、体力的な負担を軽減し、汗をかかずに快適な通勤を実現します。また、多くのモデルでキャリアやバスケットの取り付けが可能であり、荷物の積載能力も高くなっています。
おすすめEバイク(電動アシスト自転車)
1.PELTECH GRC-515L[20インチ][カーゴ][太めのタイヤ]
商品説明
PELTECH製の日本電産製前モーターを搭載したオリジナルのアシストシステム!フレームの中央に積載可能スペースを設けた独自のフレーム設計。クラス27キャリアとオプションでカゴの取り付けでき、自転車全体で積載量50kg(道路交通法上、公道での走行時は積載荷重30kgまでとなります)、小径車なので低重心で走りに安定感があります。荷物をたくさん載せるので倒れにくい幅広のL字スタンドを採用。
2.電動アシスト自転車MOVE S
特徴
"Create Your MOVE." あなたらしい一歩をMOVEで。新生活を送るみなさまに向けて、MOVEからのプレゼント。人気アクセサリー4種(フェンダ―前後/スマホホルダー/キーロック/カバー)をセットに。あなただけのオリジナルMOVEが、未来へ踏み出すあたらしい1歩となりますように。
3.Tyson(タイソン)
商品説明
青は空や海を思わせる印象を与え、走るたびにエネルギーと希望を感じさせます。灰色は都市の景観に溶け込みやすく、モダンで落ち着いた雰囲気を演出します。一体型マグネシウム合金フレームとフルサスペンションを採用し、耐久性と快適さを提供します。15Ahの大容量バッテリーと前後サスペンションシステムにより、幅広い場面での利用が可能です。Tysonもまた、750Wのモーターを搭載し、最大耐荷重150kgと100kmの航続距離を実現しており、デザイン性と機能性を両立させた一台です。
4.COOZY (CHAMPAGNE GOLD)|電動アシスト自転車
商品説明
電動自転車と思わないオシャレなe-bike。オリジナルのバッテリーボックスを開発し、実用性とのバランスが取れたデザインで、フレームと一体感を描いています。1.25kgのバッテリーで最長100kg走る実用性と、ストレートのラインにしなやかなカーブを加えたシンプルなデザイン。ユニセックスな雰囲気で個性を表せます。
5.BESV ( ベスビー ) SMALO LX2 ( スマーロ LX2 ) アークティック ホワイト
商品説明
MALOは、「AI ドライビングシステム」と「IoT技術」を搭載した新しいスマートバイクです。新しくなった「BESV Smart Plus」Appを用いることで、その機能を最大限に利用することが可能です。LX2は、ホリゾンタルフレームの28インチモデルに、504whの大容量バッテリーを完全にフレーム内に格納しています。オートマチック7段変速とスマートモードによるアシスト走行で、ストレスのない、なめらかでスムーズな未体験のアシスト走行が可能です。
まとめ
通勤・通学に適した自転車選びは、個々のライフスタイル、通勤距離、地形、予算、そして安全性を考慮して行う必要があります。
ロードバイクは、その高い走行性能から魅力的な選択肢に見えますが、日常使いにおける実用性、安全性、そして経済性を総合的に考えると、シティバイク、クロスバイク、グラベルバイク、Eバイクといった、より適した選択肢が存在します。
あなたにとって最適な一台を見つけ、快適で安全な自転車通勤・通学を実現してください。
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